国語表記

つふいめ、すむ天

慣れてないと読めないものだと、痛感します。最初、一文字ずつ拾い読んだときは、「つふいめ?、すむ天?」と、ハテナが飛びました。以下の二点(いずれも古い国語表記のルール)を知っていれば、すんなり頭に入ってきます。 右横書き(逆から読む)。 濁点…

横書きの印鑑

横書きの印鑑発見。つい「印鑑なのに横書きなんて……」とか思ってしまう。時代遅れなのかなあ。 つい印鑑には「格式」のようなものが必要だと思ってしまう。 つい横書きより縦書きのほうが格式があると思ってしまう。 二重に時代遅れ。でも、個人的にはやはり…

四文字振り仮名

とある学習塾の広告で、豪快な振り仮名を発見。「市進学院」を「いちしん」と読ませています。学習塾がこんなことでよいのでしょうか。 と思っていたら、「夏期講習」は「なつこう」。 「伸びる診断テスト」は、平仮名片仮名も含めて全体で「のびしん」。 「…

ものすごく簡単な字に振り仮名

買物してたとき、エスカレーターのところに吊り広告を発見。「1 日」の間に、なにやら書いてあります。 見ると、「いちにち」と、振り仮名が。「1 日」なんて小学一年生でも読めるのでは?、振り仮名は不要では?、と思ったのですが、よくよく考えると、違っ…

自動ドアの進行方向

市役所で、妙にたくさん札(?)の貼られた自動ドアを発見。それはまあ、別にどうということもないのだけど。 よく見ると、そのうちの一枚が、進行方向に合わせて、右から左への横書きになっていました。見つけたときは、「へえ、自動ドアにも『進行方向』が…

出店の進行方向

出店にも、進行方向(?)があるみたい。実は最近まで知りませんでした。

組文字の「株式会社」の進行方向

組文字の「株式会社」が、進行方向に合わせて右から左に組まれているのを発見。 Unicode に「株式会社」の組文字が一文字になってるやつ(→U3300.pdf)があるのだけど、こういう「進行方向にあわせた組みかた」は想定していないんだろうなあ、と思う。自分が…

変体仮名の銘菓

朝の鈴鹿の白子の駅前で、変体仮名を発見したときのこと。最初の「大」と最後の「木」はともかく、間の二文字がまったく読めない。別に読めなくても困らないのだけど、妙にうろたえてしまった。ふと見ると、開店前のシャッターに、ちゃんと(?)振り仮名が…

電話番号の位取り

三重県立博物館にて、位取りのある電話番号表記を発見。いつの時代なのか、その時代の一般的な表記なのかどうかもよくわからないけど、「そんなこともあるんだ」と目から鱗。それはともかく、とても居心地の良い博物館でした。

きゃべつ?、キャベツ?

最近、キャベツの平仮名表記「きゃべつ」を見かけるようになりました。キャベツは外来語(cabbage)なので、普通に片仮名で書けばいいと思うのですが……。外来語のキャベツが平仮名で書かれている横で、ずっと日本語だったニンジンやキュウリは、なぜか片仮名…

あずま、あづま

スーパーに積まれていたダンボール箱に、「紅あづま」と旧仮名遣い(正仮名遣い)で書かれていた。生き残っている仮名遣いを見ると、なんだか応援したくなる。 でも、値札のほうは新仮名で、片仮名。気になって調べてみると、「ベニアズマ」は農林水産省に登…

「横書き登場」を読んだ

先日秋元さんから教えていただいた「横書き登場―日本語表記の近代―」を(図書館で借りて)読みました。非常に面白く読ませていただきました。巻末に資料の出所も明示されていて、研究としての価値も高いと思います。秋元さん、ありがとうございます。本の主…

振り仮名「をつかう」

振り仮名シリーズ、近所の図書館にて。「をつかう」、「をみる」と、今回は助詞や活用語尾も振られています。振り仮名の道、奥が深い。※振り仮名シリーズ、バックナンバー↓。 片仮名に振り仮名 振り仮名は誰のために 振り仮名は誰のために、その 2 振り仮名…

部首名の表記

動植物の名前を片仮名で書くのは、学術分野などで表記の揺れを最低限におさえるためだと聞いたことがあります。たとえばクラゲは「水母」とも「海月」とも書きます。ヒノキは正字「檜」と略字「桧」の両方で書くことができます。セキセイインコなんかは漢字…

文字のイメージ

とある書籍のタイトル。「恋」は新字なのだけど、「寫」と「眞」は旧字(正字)。統一感がないような気がしてしまうけど、多分、「伝えたいイメージ」というのがあるのだと思う。試しに、旧字(正字)で書いてみる。かなりゴチャゴチャなイメージ。「戀愛寫…

振り仮名は誰のために、その 3

「禁煙」に振り仮名が……。「禁煙」のメッセージは、喫煙者に向けたものです。振り仮名が振られているということは、「漢字が読めないかも……」と考えているのでしょう。漢字を読めない喫煙者は、嫌だ(きっぱり)。※過去の経緯↓。 片仮名に振り仮名 振り仮名…

筆書きの振り仮名

和菓子の包装より。筆書きの振り仮名は珍しい。「苞」の字に「つと」と、振り仮名も筆で書かれている。上の字に振り仮名がないということは、たぶん素直に「やま」と読んでよいのだと思う。「やま」+「つと」なのか、と安易にウェブで「やまつと」と検索す…

漢字一字に思いを込めて

京都でタクシーに乗ることがあり、ふとみると見慣れない字が。「聯」は、常用漢字に含まれないので、最近は確実に「連」に書き換えられてしまいます。でも、もともとは別の字。当用漢字、常用漢字以前は、場面に応じて使い分けられていたはずです。「連」は…

新聞より、「子」(十二支)

新聞より。「こ」や「し」ではなく、「ね」(十二支)です。多分、「ね」(十二支)であることを読者に知らせるために、わざわざ鍵括弧をつけたのでは、と邪推していたのですが……。……よくよく考えてみると、逆に、鍵括弧があることを根拠に「ね」(十二支)…

振り仮名は誰のために、その 2

以前書いた「振り仮名は誰のために」の続編。 エレベータのドアには、必ず「注意」と書いてあります。これは大人にも子供にも読んで欲しいメッセージなので、たいていは振り仮名が振られています。しかし、この写真の振り仮名は、なにしろ小さい……。これでは…

変体仮名駐車場

右側の「お」は普通の仮名に見えますが、中央上の「お」は、ついつい「変体仮名」と言いたくなります。しかし、街中の駐車場でこんな字を見ることができるとは。ささやかな幸せ。※関連→「変体仮名に挑戦」

微妙に余分な「祭」

とあるラーメン屋さんにて。こういうときは送り仮名を使わないのが普通の日本語。「り」は余分だと思います。デザインするときに「り」の処理には随分苦労したんじゃないかと勝手に想像せずにはいられません。どうして誰も「この『り』は要りませんよ」と言…

「大きな字」を探そう

拗促音を小さく書くこと(「っ」、「ゃ」など)、いわゆる「小書き」、が定着したのは、わりと最近のことのようです。少し意識して探せば、わりと簡単に大きな拗促音が見つかります。どちらかというと、促音(「っ」)よりも、拗音(「ゃ」など)のほうが簡…

振り仮名は誰のために

振り仮名というのは、当たり前ですが、漢字を読めない人のためにあるものです。振り仮名があれば、難しい言葉でも読むことができます。他の国の言語ではほとんど見かけません。日本独自の文化と胸を張りたいところです。私の胸を張ってもしかたないのですが…

四字配置(組み文字)、縦書き頑張れ

四字熟語というのは漢字圏独特の文化ですが、「四字配置」も同様に、漢字と関連した伝統的な文化ではないかと思うのです(四字配置というのは私の勝手な造語です)。※一般には「組み文字」と呼ばれます。karpa さん、コメントありがとうございました。 だい…

変体仮名に挑戦

実は変体仮名を知らないので、街で見かける字を題材に、少しずつ覚えていきたいと思います。参考にしたのは以下のサイト。 いにしえのもじをよんでみようの「変体仮名を覚えよう」 書は人なりの「変体仮名ができるまでの歴史」 まずは蕎麦屋さん。二文字目が…

失われつつある「良風美俗」

asahi.com の「大学1年の正答率4割弱、漢字能力調査 四字熟語1割台」より引用。 大学生の国語能力の低下を裏付けた形で、勉強や就職への影響を心配し、対策に乗り出す大学も出始めた。 なんとなくだけど、大学(高校、中学校、小学校)で教えたくらいでは…

「いたずら」と「いたづら」

(前置きが長いですが、ご容赦を……)普通は「いたずら」と書きます。ですが、ほんの五、六十年前までは(祖父母、曾祖父母の世代までは)「いたづら」と書いていました。いわゆる「歴史的仮名遣い(旧仮名)」で、普通の辞書を調べれば簡単にわかります→大辞…

正字正仮名と文字サイズ、続き

追記(9/2):簡単に文字サイズを変更する方法(ctrl+マウススクロール)を教えていただきました(iwaman さん、ありがたうございます)。ですので、下記にだらだら書いた問題は関係なくなりました。無視してください。お騒がせしてすみませんでした。「正…

正字正仮名と文字サイズ

追記(9/2):簡単に文字サイズを変更する方法(ctrl+マウススクロール)を教えていただきました(iwaman さん、ありがたうございます)。ですので、下記にだらだら書いた問題は関係なくなりました。無視してください。お騒がせしてすみませんでした。正字…