上向きの「上」


上野警察署の作った看板。やや古めです。


上野の「上」の字の横画が、上を向いてます。昔は、バランスをとるために、やや上向きに作ることが多かったようですが、最近はほとんどみかけません。*1


「止」や「点」なども、上を向いています。一字一画を大切に文字を作ったのだろうなあ、と思いをはせてみたり。


こちらは「上菱のれん街」入口の看板。これはしっかり(?)上を向いています。これだけ上を向いてると安心です。

こういう古い字を見ていると「知らないうちに、最近の字は画一的になってしまってるんだなあ」と実感します。個人的には、ちょっと寂しく思います。*2


そんなわけで、ほぼ絶滅寸前の上向きの「上」やら「止」やらですが、実は、まだまだ多数生存している場所があります。

「止まれ」標識です。

最近設置されたものでも、結構な割合で上向きの「止」が見られます。どうして生き残ってるのかはわかりませんが、ともかく引き続き頑張って欲しいところです。

*1:最近の字は、実際には、見た目を水平にするために、ほんの少しだけ上向きに作ったりするようですが、それはそれとして。

*2:もちろん、画一化には多大なメリットがあるからこそ、そうなっているのですが、それはまた別の機会に。