横三本の「来」
「これって誤字では? こんな達筆でも誤字があるの?」と思ったのですが、行書だからこんなもんなのかなあと、納得したような、納得しないような、とりあえず写真だけ撮って忘れていたのですが。
ごくごく稀ですが、ゴシック体の横三本も、なくはないみたいです。
先日ウェブを徘徊していたら、和文鋳造活字の初期の楷書体の字形に、横三本の「来」を発見。「組版今昔」の 21 ページ目の図の下側(図 42)の、左から 2 行目、下から 5 文字目(ややこしくてすみません)。
『邦文タイプライター用文字の索引』の「略字類」のページには、こちらは明朝体で、横三本の「来」があります(頭から 4 文字目)。
書体字典等を調べていても、ときどき横三本の「来」が見つかります。横三本だからって、単純に誤字とはいえないようです。漢字って奥が深すぎます。