組文字の「株式会社」の進行方向

組文字の「株式会社」が、進行方向に合わせて右から左に組まれているのを発見。 Unicode に「株式会社」の組文字が一文字になってるやつ(→U3300.pdf)があるのだけど、こういう「進行方向にあわせた組みかた」は想定していないんだろうなあ、と思う。自分が…

変体仮名の銘菓

朝の鈴鹿の白子の駅前で、変体仮名を発見したときのこと。最初の「大」と最後の「木」はともかく、間の二文字がまったく読めない。別に読めなくても困らないのだけど、妙にうろたえてしまった。ふと見ると、開店前のシャッターに、ちゃんと(?)振り仮名が…

電話番号の位取り

三重県立博物館にて、位取りのある電話番号表記を発見。いつの時代なのか、その時代の一般的な表記なのかどうかもよくわからないけど、「そんなこともあるんだ」と目から鱗。それはともかく、とても居心地の良い博物館でした。

なぜだか「弁」

道端によくあるマンホールの類の金属の蓋で、仕切弁の「弁」が妙に古い字体になってるのを発見。 ちょっと探してみると、制水弁の「弁」も……。 空気弁は、ゴシック体だけど、やはり古い字体の「弁」で書かれています。どうせ古い字体を大切にするのなら、略…

きゃべつ?、キャベツ?

最近、キャベツの平仮名表記「きゃべつ」を見かけるようになりました。キャベツは外来語(cabbage)なので、普通に片仮名で書けばいいと思うのですが……。外来語のキャベツが平仮名で書かれている横で、ずっと日本語だったニンジンやキュウリは、なぜか片仮名…

あずま、あづま

スーパーに積まれていたダンボール箱に、「紅あづま」と旧仮名遣い(正仮名遣い)で書かれていた。生き残っている仮名遣いを見ると、なんだか応援したくなる。 でも、値札のほうは新仮名で、片仮名。気になって調べてみると、「ベニアズマ」は農林水産省に登…

誤字

食品売場で見つけた、太もやしの値札。冷静に考えるとかなりひどい誤字だと思うけど、なぜか素直に「京都加工」と読めてしまう。「読みやすい誤字だなあ」とか意味不明なことを思ってしまう。

小書き?

「本のジェットライナー」と書かれたトラックを発見。普通に「ジェットライナー」と読めてしまうのですが、よく見ると「ジエツトライナー」のような気もします。※小書き関連↓。 小さいトド 「大きな字」を探そう カップヌードルの「ド」

なぞなぞ

娘(小学四年生)の持ってる問題集に「漢字のなぞなぞ」という、楽しそうなコラムを発見。あろうことか「マのつく男は、どんな男?」という問題。正解はもちろん「勇ましい男」なのですが以下略。どうしてわざわざ教育現場にそんな微妙なネタを投入するのや…

言葉の意味を確認しよう

娘(小学四年生)の持ってる問題集に「ここでかくにん! 言葉の意味」という、自信満々なコラムを発見。あろうことか、「いぬのふぐり」が紹介されている。でも、ゴマノハグサ科で小さな花がさく云々……としか書かれておらず、おおいに不満。全国の小学生は、…

転勤

ちょっと仕事が忙しくなって更新をサボっていたら、いつのまにか辞令が出て、より一層、文字と関係のない部署に行くことになりました。文字との接点は持ち続けていたいので、暇を見つけて、ぼちぼち更新していこうと思います。今後の更新頻度は恐ろしく低い…

「横書き登場」を読んだ

先日秋元さんから教えていただいた「横書き登場―日本語表記の近代―」を(図書館で借りて)読みました。非常に面白く読ませていただきました。巻末に資料の出所も明示されていて、研究としての価値も高いと思います。秋元さん、ありがとうございます。本の主…

振り仮名「をつかう」

振り仮名シリーズ、近所の図書館にて。「をつかう」、「をみる」と、今回は助詞や活用語尾も振られています。振り仮名の道、奥が深い。※振り仮名シリーズ、バックナンバー↓。 片仮名に振り仮名 振り仮名は誰のために 振り仮名は誰のために、その 2 振り仮名…

鍋蓋(なべぶた)の「気」

図書館にあった古い雑誌から。気の上部が、いわゆる「鍋蓋(なべぶた)」になってます。最近は、もうほとんど見かけません。鍋蓋(なべぶた)になったからといって、別の字と間違われたりすることはないので、実用上は何の問題もないはずです。昔はこういう…

カンガルーの裏表

車や船などで、車体(船体)の前から後ろに向かって書くことがあります。……などと、言葉で説明してもよくわからないのですが、つまり、この写真。でも、良く見ると、「カンガルー」の「ル」と「ー」が妙に接近しています。どうにも不自然な感じであります。…

竹冠に姫

竹で作ったキーボード「竹千代」 「竹のキーボードだなんて、ハイカラだなあ」と眺めていたら、なにやら見慣れない字の画像が……。竹冠に姫?。辞書を引いても見つからず、困ってウェブで検索してみたら、……どうやら創作漢字らしいことが判明(→「自作の漢字…

部首名の表記

動植物の名前を片仮名で書くのは、学術分野などで表記の揺れを最低限におさえるためだと聞いたことがあります。たとえばクラゲは「水母」とも「海月」とも書きます。ヒノキは正字「檜」と略字「桧」の両方で書くことができます。セキセイインコなんかは漢字…

日本語は縦書き

「著名人が使った手帳」というページが、ちょっと楽しい。「福澤諭吉の手帳」と「太宰治の手帳」では、手帳の様式を無視した、かなり豪快な縦書きが見られます。こういう豪快さは、見ててなんだか嬉しくなります。「やっぱり日本語は縦書きだよな」とか、意…

「止まれ」の「れ」

大阪の「止まれ」です。当面の問題は「れ」。良く見ると、逆さにしても「れ」と読めそうです。実は、普通のゴシック体では見かけない形で、どうしてこういう形になったのか不思議。大阪、兵庫あたりは、ほぼ確実にこの形。公道に限らず、デパートの駐車場や…

「電」の雨冠

雨冠の略字を見かけることは少ないと思う。点々が縦につながり、しばしば上に飛び出すような形が一般的。 ただし、「電」だけは別。雨冠を「両」の形に略しているのを、よく見かける。 このあたりも、「両」とみなしてよいと思う。「雨」よりは「両」に近い…

文字のイメージ

とある書籍のタイトル。「恋」は新字なのだけど、「寫」と「眞」は旧字(正字)。統一感がないような気がしてしまうけど、多分、「伝えたいイメージ」というのがあるのだと思う。試しに、旧字(正字)で書いてみる。かなりゴチャゴチャなイメージ。「戀愛寫…

振り仮名でもなく、注釈でもなく

かぼちゃのせんべいの袋。「ちゃ」が不自然に小さい。「かぼせん」と読んで欲しい、でも「かぼせん」だけだと、かぼちゃかどうかわからない。……という問題を、小さな「ちゃ」で見事に解決しています。振り仮名でも注釈でもないけど、ちゃんと意図が伝わりま…

本高砂屋の「高」と「屋」

お菓子屋さんのロゴより。本高砂屋に限らず、はしご高を含む固有名詞は多くあります。おそらく、多くの人は、「あの会社は『はしご高』」、「あの人は『はしご高』」と、はしご高と普通の高を、一生懸命書き分けているのではないかと思います。でも良く見る…

「Xmas」と「X'mas」

クリスマスの表記で「X'mas」のようにチョン(アポストロフィ)を入れるのが間違いだ、という話はよく耳にします(→「『X'mas』じゃなくて『Xmas』」の説明が詳しい)。でも、一向になくなりません。 ちゃんと調べたわけではないのですが、傾向として、書籍…

なんとなく手書き風の明朝体

お酒の宣伝より。 「一」は明らかに明朝体。三角のセリフは、間違いなく明朝体。 「飲」の左下の折れ曲がったところ、妙に飛び出しているのも、明朝体。 「終」の偏の「糸」の上部の折れ曲がった部分の独特の表現も、明朝体。これらの特徴は、いずれも、手書…

おしすしらしき

食器売場にて。当然「おはし」なのだが、よく見ると「おしすし」に見えてきます。 コンビニにて。「10% 引き!」が、よくみると「10% らしき!」に見えてきます。やはり私だけ……、ですよね。

書体の情報量?

阪神電鉄バスの車体側面の「鉄」。金偏の点が横向きになってる。「揺れ」の範囲内だと思うけど、横向きだと、なんだか「卸」みたいで違和感がある。 こちらは阪急電鉄の駅で見かけた「鉄」。筆書き。やはり点が横向きになってるけど、こちらは違和感が少ない…

振り仮名は誰のために、その 3

「禁煙」に振り仮名が……。「禁煙」のメッセージは、喫煙者に向けたものです。振り仮名が振られているということは、「漢字が読めないかも……」と考えているのでしょう。漢字を読めない喫煙者は、嫌だ(きっぱり)。※過去の経緯↓。 片仮名に振り仮名 振り仮名…

筆書きの振り仮名

和菓子の包装より。筆書きの振り仮名は珍しい。「苞」の字に「つと」と、振り仮名も筆で書かれている。上の字に振り仮名がないということは、たぶん素直に「やま」と読んでよいのだと思う。「やま」+「つと」なのか、と安易にウェブで「やまつと」と検索す…

漢字一字に思いを込めて

京都でタクシーに乗ることがあり、ふとみると見慣れない字が。「聯」は、常用漢字に含まれないので、最近は確実に「連」に書き換えられてしまいます。でも、もともとは別の字。当用漢字、常用漢字以前は、場面に応じて使い分けられていたはずです。「連」は…